16世紀 part13
2020年7月16日フランク・ロイド・ライト part15
2020年7月16日このツッカリが設計したフローレンスにある複合施設(1577)。
1階はルティカによる装飾がされているが、まるで一部分に貼り付けたかのような装飾となっている。2階はレンガ調で対比が鮮明である。1階と2階の結びつきは弱い。そして、パラディオ邸同様に2階に大きな余白がある。
二階の窓の上部のくぼみには、当初フレスコ画が取り付けられる予定であったと言われている。フレスコ画は三角形の上部が欠けたところに埋め込まれるデザインであった。
一階のドアの枠は、ルティカで装飾され、フレームが強調されている。その反面、扉まわりの、上のまぐさの表現が消えており、ルネッサンス様式では一般的な構成を明らかに崩している。
それでいて、ルネサンス様式の古典的なオーダーの文脈には則っているデザインとなっている。
だた、ツッカリの設計した建物は前述のパラディオ邸に比べるとかなりゴテゴテしている。ただ、どちらもそれ以前のルネサンス様式をどうにか越えようとした手法の表れである。